研究概要

研究概要

研究概要
-地盤工学のニューフロンティア

地盤工学の守備範囲は時代とともに拡大し、近年では、大深度地下開発、ウォーターフロント開発などの建設事業、地盤環境の汚染対策や保全事業、自然災害からの防災対策事業など、広範囲の工学的問題までを対象とするようになりました。それに伴って、これらの問題には、異分野の学問や技術が必要となるだけでなく、それをシステムとして機能させる横断的総合力が不可欠となってきます。当研究室では、地盤工学を核としつつ、異分野の専門家と連携しながら、これまでや他の研究室では見られない新規性・独自性の高い総合研究に力を入れています。

最近の研究テーマ

薬用植物栽培による砂漠地緑化プログラム(平成20年度~)
砂漠化対策に有効な無灌水緑化システム開発への地盤工学的アプローチ
地域資源を活用した微生物電池による脱温暖化社会の実現
月・惑星探査における地盤評価-宇宙建設工学の創成に向けて-

■ 薬用植物栽培による砂漠地緑化プログラム(平成20年度~)

【資料準備中】

■ 砂漠化対策に有効な無灌水緑化システム開発への地盤工学的アプローチ

  • 本研究では,植生回復のための対策技術,特に,「砂漠緑化」のための対策技術を地盤工学的な視点から提案することをめざしています。ここでは,地盤のもつ水分保持機能を利用した,高度な科学技術を必要とせず,低コストで「だれでも」,「どこでも」も対応可能な対策技術の開発を行っています。具体的には,吸水能を制御可能なドレーン材(サクションドレーン材)を開発し,地盤の水分特性を制御で切る粒度調整土および沙漠地の砂質地盤のもつサクション力をうまく利用し,砂質地盤内の保有水分量を自然に増加させる制御システム(無灌水緑化システム)の確立をめざしています。

・平成19年度・科学研究費助成(萌芽研究)「砂漠化対策に有効な無灌水緑化システム開発への地盤工学的アプローチ」、研究代表者・安福規之

・平成20~22年度・九州大学教育研究プログラム・研究拠点形成プロジェクト(九州大学P&P)「砂漠地帯に自生する薬用植物の栽培研究」、研究代表者・安福規之

・平成20~24年度・共同研究(九大-佐賀県玄海町)「薬用植物の栽培研究」、研究代表者・安福規之

■ 地域資源を活用した微生物電池による脱温暖化社会の実現

【資料準備中】

■ 月・惑星探査における地盤評価-宇宙建設工学の創成に向けて-

月・惑星の地表面を直接探査するミッションでは、探査機の着陸や探査ローバーの走行、地盤の掘削・ハンドリング、基地・拠点建設など、表層土壌(レゴリス)に関連する作業・工程が多く見込まれます。これらの月・惑星地盤-機械系の相互作用に関わるミッションの実現に向けて、地盤力学的な観点から様々な研究を行っています。具体的には、1)月面土壌の化学組成や粒子形状を人工的に再現した模擬土(シミュラント)を用いた土質試験・構成則開発、2)航空機を用いた低重力場での各種模型実験、3)探査ローバーの走破性に関する実験、4)月面の地盤調査技術の開発などを行っています。これらの研究は、地盤工学、機械工学、電気・電子工学等の連携によって進められるものであり、「ジオメカトロニクス」なる新しい学術研究領域の創成と地上技術(地盤に関連する機械の自動化・無人化、情報化施工)へのフィードバックをめざしています。

・平成20年度・宇宙航空研究開発機構(JAXA)・宇宙科学本部,宇宙利用科学委員会,研究班ワーキンググループ「月・惑星探査およびその場資源利用におけるテラメカニクス研究」WG幹事・小林泰三

・平成17-18年度・宇宙環境利用に関する公募地上研究「月・惑星探査における地盤評価」,(財)日本宇宙フォーラム,宇宙利用先駆研究,宇宙利用技術,研究代表者・小林泰三

・平成19年度-現在:共同研究「月面走行系と月土壌の相互作用の研究」,宇宙航空研究開発機構(月・惑星探査推進グループ),研究代表者・小林泰三

・平成19年度:受託研究「人工アグルチネートの分析」,清水建設㈱技術研究所,研究代表者・小林泰三

[関連する研究はこちら]

▲ページトップへ戻る