研究概要

研究概要

研究概要
-地盤環境を保全する技術

・自然環境制限下における沈砂池効率化の基礎的研究

近年、地球温暖化を要因とした気候変動に伴い、沖縄本島をはじめとする南西諸島では、赤土流出問題が顕在化している。赤土が珊瑚礁の海域に流出すると、珊瑚の成育に必要不可欠な光がさえぎられ、死滅してしまうことがわかっている。これらを抑えるための赤土流出対策として、沈砂池という土木的対策が存在するが、課題が多く存在する現状がある。そこで、沈砂池効率化へ向けて、具体的な方法を模索している。

 

・ひも状繊維材料の毛管上昇特性を活かした地盤内水分環境改善と植生成長への効果

近年、気候変動や人間活動による水不足が一因となり、農地の大規模な減少が進んでいる。そこで、乾燥地および日本の農地の住民が自主的、持続的に植物の生育を行うことができる自立性に優れた「付加価値の高い地盤環境改善システム」の確立が希求されている。そのためには、劣化した地盤に植物を健全に定植させ、かつ水の消費を最低限に抑えることのできる、灌水・管理に手間のかからない地盤内水分調整技術を地盤工学的な観点から検討する必要がある。灌水の効率化を目指した方法として、繊維質の材料を使用して対象地盤底面から養分や水分を与える手法である底面給水法が着目されている。この底面給水法を応用して、吸水性の吸水ひもを用いて地盤内に効率的に水分を供給できるのではないかと考えた。効率的な水分供給を行うにあたり、吸水材としての吸水ひも(繊維材料)の吸水特性、毛管上昇特性、透水特性、さらには地盤と吸水材間の水分移動特性を把握する必要がある。本研究では、様々な繊維材料の毛管上昇特性、透水特性を把握すること、またそれらが及ぼす植生成長への効果を検討することを目的としている。

吸水ひもを用いた底面給水法の概念図

 

 

 

地盤環境問題の中で土壌汚染の浄化技術の確立は,大きな課題の一つです。重金属イオンは粘土粒子に非常に強く吸着されるため,容易に除去することはむつかしく、特に,粘性土に対する重金属汚染物質の除去については,様々な課題があり,効果的な技術が求められています。また,年々廃棄物処分場の確保が難しくなっており,焼却灰の安定化技術が求められるようになりました。当研究室では,重金属汚染土の浄化および焼却灰の早期安定化に関する研究に取り組んでいます。

最近の研究テーマ
電気浸透法と磁気分離を活用した重金属汚染土の浄化に関する研究
電解水を用いた焼却灰の早期安定化と利用技術

■ 電気浸透法と磁気分離を活用した重金属汚染土の浄化に関する研究

重金属イオンは粘土粒子に非常に強く吸着されるため,容易に除去することは困難です。特に,粘性土に対する重金属汚染物質の除去については,様々な課題があり,効果的な技術が求められています。本研究では,水質改善に適用されている磁気分離法と汚染土壌に適用されている電気修復法の適用性およびそれらの組み合せによる相乗効果に着目し,以下のことを明らかにします。

(1) 磁気力およびローレンツ力による重金属イオンの移動の影響

(2) フェライト法による重金属汚染土の不溶化効果

(3) 電気浸透法とフェライト法の組み合せに関する基礎的考察

(4) 磁気分離法による重金属汚染土の浄化技術

・平成17-18年度・科学研究費補助金(萌芽研究)「磁気分離法と電気修復法の組み合せによる重金属汚染土の浄化技術」、研究代表者・大嶺 聖

・平成18-19年度・共同研究「フェライト法による重金属汚染土の不溶化と磁気分離に関する研究」(独)物質・材料研究機構強磁場研究センター、研究代表者・大嶺 聖

・平成18年度(財)鉄鋼業環境保全技術開発基金「フェライト法を活用した重金属汚染土の浄化技術」、研究代表者・大嶺 聖

■ 電解水を用いた焼却灰の早期安定化と利用技術

【資料準備中】

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