研究概要

研究概要

研究概要
-地盤災害から守る技術

・近年、豪雨による河川堤防の被害が発生しており、今後河川堤防の被害が更に拡大していくことが予想されます。被害を受けやすい箇所を予め検出することができれば、被害を最小限に留めるための対策を講じることができます。本研究の最終目標は、豪雨に対する河川堤防の安全性を評価し危険箇所を提示することです。筑後川を対象として、将来気候データを用いた不飽和浸透流を行い、河川堤防の危険度マップの作成を目指しています。

 

  • 近年、都市域に甚大な被害を及ぼす地震や豪雨などが多発し、ニュース等でも大きく取り上げられて人々の防災に対する意識は急速に高まっています。地盤にかかわる被害すなわち、地盤の液状化、宅地造成地盤崩壊、人工・自然斜面崩壊などによる人的・経済的被害は極めて大きく、これらの地盤災害に対する都市域の脆弱性診断技術や危険度評価技術、また、地盤構造物の性能向上技術の高度化に対する地盤工学の責務は極めて大きなものといえます。本研究室では、地震時の液状化現象や豪雨時の斜面崩壊などの地盤災害の予測や防止法、発生メカニズムの解明に関する研究を行っています
最近の研究テーマ
地盤防災のための非破壊診断・モニタリング技術に関する研究(平成19年度~)
地盤の併用型補強技術を活かした災害に強い斜面安定化システムに関する研究(平成19年度~)

■ 地盤防災のための非破壊診断・モニタリング技術に関する研究(平成19年度~)

  • 想定を超える豪雨による斜面災害が多発する中,ソフトとハード技術を適切に活かした,斜面の危険度評価・監視システムの高度化が求められています。本研究は,右図に示すシステムの中で「斜面の定期診断技術」に相当する斜面の表層を対象とした低コストで取り扱いが簡易な携帯型非破壊健全度診断装置の開発をめざします。具体的には,地盤工学研究室で開発を進めてきている「携帯型の荷重落下型変形係数測定装置」に簡易なソーラバッテリーシステムで駆動する水分量探査と熱探査機能を付与し,対象地盤内の水分・熱変動・変形特性の計測を可能にする低コストで環境負荷の少ないクリーンな診断装置を開発しています。

・平成19年度科学技術振興機構 地域イノベーション創出総合支援事業・重点地域研究開発推進プログラム「ソーラシステムを導入した携帯型斜面危険度診断システムの開発」、研究代表者:安福規之

■ 地盤の併用型補強技術を活かした災害に強い斜面安定化システムに関する研究(平成19年度~)

  • 地盤補強技術の新しい展開として、他工法との効果的な併用技術を検討しています。また、地盤の特性と補強効果を適切に反映した補強土構造物の安定性評価技術の開発を行っています。具体的には、現在、以下の課題に取り組んでいます。
    (1) ジオグリッド補強された構造物の安定性評価手法の高精度化への取り組み
    ジオグリッド補強された構造物の補強効果には、補強材による引張り補強効果と共に地盤を包み込む効果(拘束効果)の存在が知られています。これらの効果を適切に評価した、合理的な設計法の確立を目指した研究を行なっています。
    (2) 地盤の併用型補強技術を活かした災害に強い斜面安定化システムに関する研究

・平成19年度:科学研究費・基盤研究 (B)「地盤の併用型補強技術を活かした災害に強い斜面安定化システムに関する研究」,研究代表者:安福規之

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